自分は大丈夫!?頑なに病院に行かない人

うつ病に対する誤った認識が治療を遅らせている

うつ病は心の病気の代名詞と言えるほど高い知名度がありますが、具体的にどのような症状が出るのかはあまり知られていません。また、うつ病の程度は人によって様々であり、目に見えて分かる特徴的な症状が無いことも正しい認識を阻む要因になっています。特に問題なのが、うつ病を患っている本人がその自覚を持たないことです。自分はうつ病を患ってはいない、少し疲れているだけと思い込んでいる人が実はすぐに治療が必要なほどのうつ病だったというケースは決して珍しいことではありません。心の病は形を持たないため、怠け心の言い訳という誤った認識が横行しています。うつ病を患っている本人ですらそう考えがちになるため、正しい治療を受けられず病状が悪化してしまうのです。

医療不信も適切な治療を遅らせている理由のひとつ

うつ病の治療を拒む人は心の病に対する正しい認識を持っていないこともありますが、中には精神医療に対する不信感を抱いた結果というケースがあることを無視してはいけません。かつて医療の現場では心の病を患った人に対して過剰な投薬を行ったり、脳の一部を除去するなど誤った処置を施したことがありました。精神医療の専門医でさえ患者を非人道的に扱っていた時代があったのです。心の病に対する研究が進み、治療の方法も進歩したのは事実ですが、その一方で一度生じた不信感は簡単には払しょくできません。治療を拒む患者が持つ医療不信の気持ちと向き合い、お互いに信頼できる関係を構築することが精神医療の現場に求められる姿勢と言えます。